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平成２９年度播但図書館連絡協議会研究集会　記録 の変更点

Top / 平成２９年度播但図書館連絡協議会研究集会　記録
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*平成29年度播但図書館連絡協議会研究集会　記録 [#l66075e8]

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　  　

**&size(20){&color(seagreen){「図書館の魅せ方」};}; [#kc08f92f]

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RIGHT:講　師　押樋　良樹氏
RIGHT:　　 (図書館コミュニケーションデザイナー＆図書館員応援団）　
RIGHT:と　き　平成２９年１２月７日（木）
RIGHT:　　午後２時〜４時
RIGHT:ところ　福崎町立図書館


***図書館の装飾について [#ab48ee9e]
--保育所のような装飾は一切やらなくてよい。残業のもとである。
--ほこりで白っぽくなってしまった飾りはつけない方がよい。
--図書館内の装飾は、スタッフが大勢おり、技能のある特殊才能を持った人がリーダーでいて、１か月に１回くらい替えるのであればよいが、そうでなければ、「やらない。」と決めてしまえば気が楽になる。基本は建物が出来上がった時のままできれいにしておくのがよい。主役は、本と図書館スタッフである。
--飾りは緩急をつけてする。派手な飾りをするときは、ボランティア等応援をお願いする方がよい。枯れた草を見せるのも技である。本を見せるためのネタである。
量は増えている結果になった。
***図書館の魅力について [#ab48ee9e]
--図書館の中心核にあるのは、図書館員である。その他はおまけである。建物は快適な環境のものがいいし、蔵書は新しくて多い方がいい。しかし、一番肝心なのは図書館員の存在である。
--自分たちの勤めている図書館で専門能力を伝えることが最大のテーマ。
--デコレーションや古い装飾品は取り除く。図書館員が主役である。図書館員が注目され、知的専門業（知的に、理性的に、美しく）だと思われるようなカウンターにしてほしい。カウンター周りにいろいろベタベタと貼らない。ときには図書館員同士で、お互いが知的に見えるかどうかをチェックする。通常は、スタッフ入口から図書館に入るが、たまには、利用者の目線に立って、図書館正面から、カウンターの図書館員がどのように見えているか確認する。
--図書館員は見られていることを意識する。魅せるのである。
--おはなし会の主導権は図書館スタッフが握っていること。現職のスタッフは技を身に着けておく。児童に対しては、特に図書館スタッフに読み聞かせをやってほしい。専門的なことは専門家を呼んで補う。主役は図書館員であること忘れないように。このことに注意して、１年間のイベントや行事を埋めてほしい。児童室を特に見直してほしい。
--図書館員は、カウンターサービスのスペシャリストである。カウンターの環境をきれいにして、最高に知的に見えるようにしてほしい。いい笑顔を見せることが図書館員の第１歩である。
***図書館のアピールについて [#ab48ee9e]
--年配の人が集まる場所で、公共図書館のＰＲをしているか。パンフレットを置くだけでなく、催し等の案内をきちんとしているか。
--児童室で、よくイベントを行うが、その掲示がない。幼稚園や小学校に、「公共図書館でおはなし会がありますよ。こんなイベントがありますよ。こんなにおもしろいんですよ。」と伝えていない。
--おはなし会の看板はあるが、どんなにおもしろいかを、伝えていない。図書館だよりも同様である。図書館スタッフはおはなしのプロであり、どんなにおもしろいおはなしをするのかが、表現されていない。ときどきは、許諾を得て、子ども達が笑っている姿の写真を掲載して、次回のイベントの告知をする。
--なぜクリスマス特集をするのか。公平公正であることが図書館の大きな役割である。右も左も見せてほしい。クリスマスよりも日本の年末年始の行事を取り上げてほしい。図書館内はクリスマスのイベントで盛り上がり、その後、図書館は休館になる。その間に、正月が終わってしまって、図書館で正月が取り上げられることがない。もっとお正月を盛り上げてほしい。日本全体が単一志向になったように思うので、図書館だけは、いろいろな行事を取り上げてほしい。
--地元のキャラクターがあるなら、利用すべきである。図書館員が着ぐるみに入ってみる、または、着ぐるみに入る人を募集してみる等、アナウンスすることで話題性がある。
--図書館利用カードを数種類作って、このパターンのカードは○○枚限定である。等、付加価値をつける。子どもと大人等、対象によって図書館カードを変えてみたりする。まずは図書館利用カードを作ってもらう。カードがなければ利用してもらえないのだから。
--スマホの世界から、どうやってリアルな図書館の世界へ引っ張ってくるか。読書の力をなぜ図書館がＰＲしないのか。図書館が読書の力を真っ先に伝えるべきである。
--イベントの写真をとって、地元のケーブルテレビや新聞に、図書館情報として提供する。図書館関連情報は、記事が空いたときに紙面等を埋めるため使われるが、使用されたときには広告効果は抜群である。
***図書館の展示について [#ab48ee9e]
--図書館には、大人向け、子ども向けに関わらず、「新しく入った本」というプレートがある。何が新しいのかわからない。いつ入ったのか、どういう意図で入れたのか。また、このプレートが新しくない。どのような蔵書計画に従って、新しく購入したのかを伝えたい。
--棚の中で本の展示はできる。一度作ってしまった棚を外して、作り直すことを「棚を耕す」というが、こうしないと書店では鮮度が上がらない。図書館も一度、書棚の中の図書を段ボールに入れて、棚をいくつか空けて、書棚の中での表紙見せをしてはどうか。
--最近の公共図書館で感じることは、時代の風が吹いていない。鮮度のある展示を。
--フェイクニュースの問題は図書館がもっと協力してあげないとダメ。フェイクニュースは、記事の後追い取材や確認作業をしていないので無責任であり、大きな問題である。図書館は情報の拠点として、子ども達やお年寄り達に正しいことを教えないといけない。何か変だと気付く、学力や知力が図書館員には必要である。さまざまな考えの本を展示して、フェイクの事例を示す。
***図書館の掲示について [#ab48ee9e]
--利用案内には、開館時間、休館日、利用カードの作り方、貸出制限ではなく、図書館スタッフはこんな専門能力があって、こんなことに答えてくれる。といった内容を記載すべきである。館内展示物の展示期間、年間購入図書の冊数や費用、詳細なイベント情報（抽選なのか、先着順なのか）を記載する等、まずは、図書館に来てもらう工夫をすべきである。中身の情報が新鮮であることは言うまでもない。
--枯れた観葉植物を置いたままの図書館を見かけるが、まず廃棄する。または観葉植物の傍に、「こうすると観葉植物はダメになる」という本を置いてみる。玄関の周りが雑草だらけになっていれば、名札を置いて、「雑草の本は〇〇コーナーにあります。」と表示する。
***行政の中での図書館の在り方について [#ab48ee9e]
--本庁の関連部署とのコミュニケーションを図っておく。
--首長や議員に図書館への来館を促す。図書館員も行政の中の一員であることを意識する。
--財務部署にアピールすることで、図書館予算を確保する。普段から、市民がどんなに喜んで図書館を利用しているか。役に立っているかを伝える。
***学校図書館との連携 [#ab48ee9e]
--児童室はほとんど幼児室になっている。小学校に入ると、おけいこごと等で図書館に来なくなる。
--中学・高校になると、部活や受験で学校図書館に行く時間がない。
--中・高・大学の学校図書館と公共図書館との連携ができているか。団体貸出は当然のこととして、公共図書館の利用案内やパンフレットを学校図書館に置いているか。また、その逆もできているか。公共図書館と同一管内の小・中・高の学校図書館に年に１回くらい訪問しているか。
***質疑応答 [#r40f30c4]
--Ｑ．クリスマスツリーを作ったが、展示の方法について。
---Ａ．なぜクリスマスでツリーなのか。ツリーの一番上に星があるが、何を意味しているのか。なぜ長靴の中にプレゼントを入れるのか。説明することはたくさんある。これらのことを足して、クリスマスツリーを飾る。子ども達と一緒に飾るなど、イベントにすればよい。子ども達に絵を描いてもらい、よくペタペタ貼ったりするが、期間は１週間くらいが丁度よい。
--Ｑ．外国人の利用者向けに、館内の書架サインや館内表示、利用案内の見直しをしているが、手本になるような図書館やテクニック等あれば教えていただきたい。
---Ａ．世界共通のピクトグラム（「絵文字」「絵単語」）はあるが、これで図書館の分類が全てできるわけではない。理想は小学校の低・中・高学年ごとに利用案内を変えるべきで、お年寄り向けには文字を大きくする等、配慮が必要である。しかし、一度作ったら、なかなか変更することは難しい。図書館員が自分達で意欲を持ってやる。またはボランティアを募集してもよい。多言語に関しては対応するしかない。工場や大型バスで外国人を受け入れているような企業があるなら、その企業にスポンサーになってもらい、企業名の広告を入れたパンフレットを作る。
--Ｑ．講演内容に「図書館だからこそ、読書の力をＰＲしよう。」とあったが、具体的にどのようなＰＲの方法があるのか。
---Ａ．子どもに対しては、読書量と読書力の関係を保護者に分かるようにＰＲする。大人に対しては、相反するものを見せることにより、見えなかったものが見えてくるようにする。[[FrontPage]]